2001年竣工

所  在:埼玉県幸手市
用  途:内科診療所
規模構造:木造 2階建て
       (延床面積:202.68u)

設計にあたり
 幸手市中心部に近い幹線道路に面した市街化調整区域内に位置しています。前面道路を挟んで市街化区域の住宅街が広がっており後方には田園が広がっている環境です。長年の経験を生かして開院される先生の医療コンセプトは「常に対話を通じての“かかりつけ医”」です。その為、親しみを持って患者さんを出迎える事ができ、しかも地域柄、医院の存在感を高める事が建築計画に望まれました。
大きな門構えで出迎える
 いかに暖かく、しかも積極的に迎える事ができるファサードづくりをするかが、計画の大きなテーマです。計画では、クリニックとしての基本機能を敷地の奥に配置し、手前に前面道路に向かって大きく開いた“門”を設けました。これは、建物にボリューム感を与えると共にアプローチから内部の待合ゾーンへと続く一体化の空間が導入を円滑にし、さらに外部からの見通しがきく待合受付ゾーンは来院者に安心を提供するものであると思います。大きな門から“こんにちは”と言うところでしょうか。
 特徴となる大きな“門”のプロポーションを整える意味でも、木構造であるものの“門”の屋根部を薄く見せる事が必要となり、屋根を2バイ10材で構成した大きなパネル化した屋根版(写真参照)としました。